私には、血がつながっていると信じられないくらい整った顔立ちの従妹がいるのだけど(*1)、先月、一族が集う機会に彼女の化粧ポーチを見せてもらって、デパート一階のキラキラコスメが整列しているのに驚いた。なんと、可愛い女の子がそこそこ稼ぐとこういうこともできるのか。イヴ・サン・ローランのラメ入り下地?シャネルのコンシーラーとハイライトがセットになったコンパクト?異分野の新知見くらいのノリで知識として押さえても、自分の顔に乗っかる可能性のあるものとは全く考えていなかった。まさか実装してる子がこんな近くにいるなんて…!そして、彼女の顔だったら、BAさん(化粧品売り場のお姉さまたちのことだ)もさぞ楽しかろうよ…。
さて、そんな彼女が、デパート一階に恐れをなす初心者な我々三姉妹(*2)にお勧めしてくれたのが、ジバンシイのリップバームである。保湿機能が非常に優れているのでリップクリームのように使えるが、唇の色に合わせてほんのり色づくという。試させてもらうと、私だと少しサーモンピンク寄り、妹の一人だとローズがかって、なかなかいい感じに合う色になる。なによりピンク色のレザーとシルバーのコンビで作られたケース。公式のコピーだと「レザーのドレスをまとう、美しいクチュールバーム」だぞ!小さなパーティーバッグにそのまま入れておくと最高に気分が上がりそう。ローズ・パーフェクト::GIVENCY
その気になりやすい我々姉妹のこと、今度都会に帰ったら4000円握りしめてデパート一階に入門しようと決意したのであります。その時は。
その日の夕刻、集まりの会場の手洗いで偶然妹たちと一緒になり、その一人から「あみちゃん、これも試してみる?」と差し出されたのは一本の色付きリップクリーム。外資ブランドの過剰にゴージャスなオーラを放ったケースとは似ても似つかぬ慎ましい細さと、一目で中学時代以来の乾燥対策の味方とわかる濃い青色。ニベア様でございます。繰り出されたバーはきついワイン色だけれど、つけてみると意外にも馴染み、しかも乾燥しない。なんと値段は5分の1ほどという。「なにこれ、結構よくない?」と興奮すると、「じつはもうお揃いで」などともう一人の妹が色違いを取り出す。「なんじゃそりゃ、え、ジバンシイはどうするの?」「でもこれで十分かもねー」「結構いいよねー」「デパート一階くしゃみでそうになるしねー」「そだねー」と、会話内容はもはや記憶の彼方だが、デパートの外資コスメ売り場進出計画は、早くもその時点で露と消えたのでした。考えてみたら、ドレスみたいなレザーのリップスティックっていっても、納まるのは「A4入ります」鞄だものね…。
尾道に帰ってすぐに「ひまわり」でニベアの色付きリップを入手して妹たちに報告したのは言うまでもない。せめて、浮いた3000円強を本にしたり飲みほしたりせず、何かしらのキラキラアイテムに使おうと心に決めたのであった。
(*1) それに加えて心ばえも美しくて天使のように優しいし、続きを読めばわかるように営業の才覚もなかなかのものである。
(*2) といっても私はまだマシで、勇気を振り絞ってスキンケア用品を求めたり、さすがにドラッグストアじゃまずかろうと自分の結婚式用のマニキュアを選ぶのをBAさんに手伝ってもらったりしたことはある。
さて、そんな彼女が、デパート一階に恐れをなす初心者な我々三姉妹(*2)にお勧めしてくれたのが、ジバンシイのリップバームである。保湿機能が非常に優れているのでリップクリームのように使えるが、唇の色に合わせてほんのり色づくという。試させてもらうと、私だと少しサーモンピンク寄り、妹の一人だとローズがかって、なかなかいい感じに合う色になる。なによりピンク色のレザーとシルバーのコンビで作られたケース。公式のコピーだと「レザーのドレスをまとう、美しいクチュールバーム」だぞ!小さなパーティーバッグにそのまま入れておくと最高に気分が上がりそう。ローズ・パーフェクト::GIVENCY
その気になりやすい我々姉妹のこと、今度都会に帰ったら4000円握りしめてデパート一階に入門しようと決意したのであります。その時は。
その日の夕刻、集まりの会場の手洗いで偶然妹たちと一緒になり、その一人から「あみちゃん、これも試してみる?」と差し出されたのは一本の色付きリップクリーム。外資ブランドの過剰にゴージャスなオーラを放ったケースとは似ても似つかぬ慎ましい細さと、一目で中学時代以来の乾燥対策の味方とわかる濃い青色。ニベア様でございます。繰り出されたバーはきついワイン色だけれど、つけてみると意外にも馴染み、しかも乾燥しない。なんと値段は5分の1ほどという。「なにこれ、結構よくない?」と興奮すると、「じつはもうお揃いで」などともう一人の妹が色違いを取り出す。「なんじゃそりゃ、え、ジバンシイはどうするの?」「でもこれで十分かもねー」「結構いいよねー」「デパート一階くしゃみでそうになるしねー」「そだねー」と、会話内容はもはや記憶の彼方だが、デパートの外資コスメ売り場進出計画は、早くもその時点で露と消えたのでした。考えてみたら、ドレスみたいなレザーのリップスティックっていっても、納まるのは「A4入ります」鞄だものね…。
尾道に帰ってすぐに「ひまわり」でニベアの色付きリップを入手して妹たちに報告したのは言うまでもない。せめて、浮いた3000円強を本にしたり飲みほしたりせず、何かしらのキラキラアイテムに使おうと心に決めたのであった。
(*1) それに加えて心ばえも美しくて天使のように優しいし、続きを読めばわかるように営業の才覚もなかなかのものである。
(*2) といっても私はまだマシで、勇気を振り絞ってスキンケア用品を求めたり、さすがにドラッグストアじゃまずかろうと自分の結婚式用のマニキュアを選ぶのをBAさんに手伝ってもらったりしたことはある。