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2015/09/22

引きこもりらしく家の写真でも

 アントウェルペン、旧市街の中心からは離れた、比較的新しく広い街路沿いの家並み。大きい窓にアールヌーヴォー~(一部)デコの装飾が施されたファサード。間口は見た通りだがおそらく奥行きがかなりあって中庭からも採光する。
 前に庭なし・庇なしでこの大きさの窓をみると、まず心配になるのは夏の暑さだけど、この街は基本東京より5-10度気温が低い。手入れをしてある家では、きっちりと密閉した窓にして冬は寒さより光が入れられるようにしてあるのだろう。とはいっても天井が高い分冷えそうだけれど。
 一階が店になっていたり、全部を銀行としていたり。

 上はメインが二階、下は三階のほうがゆったりしてそう。


角に丸みを付けつつ、シャープさが残っているのがいい。ごく上等のチョコレートケーキのようではないですか。窓枠が黒というのもスタイリッシュ。


2015/09/15

間延びした九月さえ半分が過ぎ

 高原ホテルでの缶詰め生活も案外あっという間だった。といっても昨日はついつい学校の図書館で資料を漁り、ないものだからいくつも注文してしまったし、他にも色々で、なかなか缶詰にもなってられない世知辛い世の中(なのか私がフラフラしてんのか)にございます。
 土曜は色々と買い物のためにそこそこの都会に出る必要があって、何となく広島に行くことが多かったのだけど、ふと思いついて山陽本線上りに乗って岡山まで行ってみた。駅の近くへの諸々の集まり具合ではこちらの方がひょっとすると便利かもしれない。
 なにより、駅の近くのくせに巨大なイオンモールの中に、ブレッツカフェを見つけたのがうれしい発見だった。これは、パリで誰かが「パリで一番おいしいそば粉クレープの店」といってた、東京に拠点のあるクレープリーでございます。(こちらがHP→ル・ブルターニュ
 「きゃーっ」と思って、用事のあらかた済んだところで、夕方の人のすくない時間だったが、早めの夕飯と思って勇気を出して入り、しょっぱいガレットを頼んだ。実は昔ブルターニュで知人が「バターだけ」のガレットを食べていたのを見て、あれぞひょっとしてクレープの王道か、蕎麦やのざるそばか、イタリアンのペペロンチーノか!と妙に恰好よく思われたことがあり(彼女のお父上は料理人さんだったらしく、そんなグルメ情報も併せての感想である)いつかやってみたいのだが、そもそもメニューにないものね(メニューにないものを頼むほどお洒落してなかったし!)。ジャンボン(ロースハム)のコンプレ(ハムかベーコン・卵・チーズの全部のっけ)に、セットドリンクで甘くてごく軽いシードル(リンゴ酒)をいただきました。パリパリで、やっぱり美味しかったし、ハムがフランス風の肌理が粗くてさっぱりしたものの厚切りなのがうれしかった。

 にしても、秋は涼しくなって読み物・書き物などにぐっと楽に集中できる、仕事の季節でもあるけれど、同時に色々と誘惑が増える時機でもある。何しろ美味しいものが多く、毎年不思議でしょうがないのだが、秋冬の服は何故あんなにも欲望を刺激するのか。
 しかしまあ、我々にとってのお勉強対象はまた、感覚に供するご馳走としての側面ももっていることだし、美しい絵画、陶然するような文章、心惹かれる服、幸せな食事、そういったものの友でありましょう(これは余裕ってわけではないの。むしろ全部のっけせねばとてもやってられない)。

2015/09/10

家に居ながらにして高原ホテルに缶詰めするには

 何しろこの夏はもろもろの事情が自身の怠惰とうまい具合に絡まり合いながら積み重なった結果として、瀬戸内脱出に完全に失敗してしまったのである。目の前には大量にして困難なる仕事と間延びした九月。ヴァカンスが身に過ぎたことだというにしても、仕事ペースは落とさず何とかして気分転換する方法はないものか。
 夏季研修休暇なるものが四日も余っていたので、(来週一杯で取らなければならない)とりあえず明日からしばらく休みを取ってみた。一応資料を探しに毎日山に登らなくていいくらいの本は持ち帰ってきてみた。客人が去ったタイミングである程度掃除が済んでいるので、高級ホテルまで行かないまでも部屋はそこそこに快適だ。エアコンが不要になってきた時期もいい。というわけで、ちょっと家にいながらにして高原ホテルに缶詰めする気分で過ごしてみようかと思う。