年度末に仕事場を軽く整理したときに、「モノを探さなくていい部屋にしよう」をうたい文句にしてみたら、これがなかなかよい。
2017年度新学期が始まって今が大体11週目だが、まだ一度もホッチキスもホッチキスの針もゼムクリップもボールペンもシャープペンも万年筆のインクも穴開けもハサミも職員証もコピーカードもクリアファイルも探していない。読みかけ論文も充電器もスペアインクも会議資料ファイルも探していない。――ちなみに授業プリントと学生の提出物と成績関連は、失くすとか想像しただけで恐ろしすぎるので、この仕事を始めた時から特等席を用意しており、もとより探したことがない。
以前は週に平均して5回くらいは探し回っていたことを考えると、一度探すのに2分だとしても2時間近くの時間を、もっと有効に、つまり本を読んだり考え事をしたり、のんびりしたりゆったりしたりすることに使えていることになる。ので、家の片づけにも導入して、うん、これはかなり満足度が高い方法であることが判明した。
家事や雑用は目的を自分の意志ではっきり決めておかないと際限なく増えるからいけない。「きちんとしとかなきゃ」とか「人に見られて恥ずかしくないように」とかってのは抽象的過ぎるし、他人の評価ベースだから結局のところ頑張っても嬉しくないし幸せが遠のくんだよな。その点、昔流行った『人生がときめく片付けの魔法』は、「ときめき」という内発的な動機を具体化するメソッドなので多分効果があり、あれに人生を救われた人は少なくないと思う。
問題は、私はすでに相当にときめいてる人間であるからして、べつにタンスの中にブラが宝石の如く鎮座ましましたりしてなくたって、心の中はいつでも貴婦人だということ。とはいえ、森茉莉式エレガンスの全面実施はやはり外面的に一般人である乙女にはハードルが高いぞ。
しかれば、片づけにときめきは不要。「モノを探す手間がない」「無駄を防ぐ」でよい。
…ちなみに無駄ってのは、自分のモノをよく把握していないために起こる二度手間を含み、一度アイロンをかけたスカートに再度アイロンが必要な事態だったり、一度洗った服を着る前に再度洗濯が必要な事態だったり、床面積に対して詰め替え用の衣類漂白剤のストックが異様に豊富だという事態であったり、何故か同じ色のアイライナーが二本ある事態であったり、何故か複数の本が二冊づつある事態だったりする。これが予防出来るとしたら、それはすごいことだ。
ちなみに、「住まう」面はこんな風にすっきり考えることが出来たとして、「味わう」はまあ、私にとっては人生の目的の一つでもあるのでそれなりに無駄を覚悟で追及するにしても、「装う」に関してはまだまだ煮え切りません。
「心地よくて最大限のパフォーマンスが発揮できる」&「信頼されて稼げる」でOK?ここがヨーロッパの気候で、私が男性の身体をしていたら、それを満たすスタイルは歴然と存在するだろう。でもモンスーンには合わなかろうし、私個人はというと衣服に煩悩がありすぎ、色に目移りしすぎる。まあ、金勘定部門でも司法でも軍人でもないから少しも遊びがないと却って信頼を損ねるようにも思うけど、今のところはまだ試行錯誤中というところ。
2017年度新学期が始まって今が大体11週目だが、まだ一度もホッチキスもホッチキスの針もゼムクリップもボールペンもシャープペンも万年筆のインクも穴開けもハサミも職員証もコピーカードもクリアファイルも探していない。読みかけ論文も充電器もスペアインクも会議資料ファイルも探していない。――ちなみに授業プリントと学生の提出物と成績関連は、失くすとか想像しただけで恐ろしすぎるので、この仕事を始めた時から特等席を用意しており、もとより探したことがない。
以前は週に平均して5回くらいは探し回っていたことを考えると、一度探すのに2分だとしても2時間近くの時間を、もっと有効に、つまり本を読んだり考え事をしたり、のんびりしたりゆったりしたりすることに使えていることになる。ので、家の片づけにも導入して、うん、これはかなり満足度が高い方法であることが判明した。
家事や雑用は目的を自分の意志ではっきり決めておかないと際限なく増えるからいけない。「きちんとしとかなきゃ」とか「人に見られて恥ずかしくないように」とかってのは抽象的過ぎるし、他人の評価ベースだから結局のところ頑張っても嬉しくないし幸せが遠のくんだよな。その点、昔流行った『人生がときめく片付けの魔法』は、「ときめき」という内発的な動機を具体化するメソッドなので多分効果があり、あれに人生を救われた人は少なくないと思う。
問題は、私はすでに相当にときめいてる人間であるからして、べつにタンスの中にブラが宝石の如く鎮座ましましたりしてなくたって、心の中はいつでも貴婦人だということ。とはいえ、森茉莉式エレガンスの全面実施はやはり外面的に一般人である乙女にはハードルが高いぞ。
しかれば、片づけにときめきは不要。「モノを探す手間がない」「無駄を防ぐ」でよい。
…ちなみに無駄ってのは、自分のモノをよく把握していないために起こる二度手間を含み、一度アイロンをかけたスカートに再度アイロンが必要な事態だったり、一度洗った服を着る前に再度洗濯が必要な事態だったり、床面積に対して詰め替え用の衣類漂白剤のストックが異様に豊富だという事態であったり、何故か同じ色のアイライナーが二本ある事態であったり、何故か複数の本が二冊づつある事態だったりする。これが予防出来るとしたら、それはすごいことだ。
ちなみに、「住まう」面はこんな風にすっきり考えることが出来たとして、「味わう」はまあ、私にとっては人生の目的の一つでもあるのでそれなりに無駄を覚悟で追及するにしても、「装う」に関してはまだまだ煮え切りません。
「心地よくて最大限のパフォーマンスが発揮できる」&「信頼されて稼げる」でOK?ここがヨーロッパの気候で、私が男性の身体をしていたら、それを満たすスタイルは歴然と存在するだろう。でもモンスーンには合わなかろうし、私個人はというと衣服に煩悩がありすぎ、色に目移りしすぎる。まあ、金勘定部門でも司法でも軍人でもないから少しも遊びがないと却って信頼を損ねるようにも思うけど、今のところはまだ試行錯誤中というところ。
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