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2014/11/16

蕪蒸しのつもり

直径15センチほどのりっぱな蕪が安く、同じお店で鯛も悪くなさそうなのがあったので、珍しくレシピをみて作ってみた。やさしい味!けどもっとまるっとした感じに仕上げたいところだった。敗因は蕪と卵白の割合か。やっぱり秤使わないとだめか。続けて作ればそれなりのものになりそうだし、これ作れたら結構恰好いいんじゃないか。しめしめ。

2014/11/13

呪術的りんご

 パリの図書館で研究してた頃、ある日友達の友達がデザートのリンゴを食べながら「果物の中でもリンゴって面白味というものが全くないよね」と一言つぶやいたことがあった。彼女たちと昼食をとることはたびたびあったが、大体は研究の進捗だったり教授の噂話だったり、大統領選だったり夏に買うサンダルだったりを、凄いスピードのかなり崩したフランス語でまくしたてるので、割って入るのはおろか理解もおぼつかなかったことが多い。内容も記憶の中で埋もれつつあるけれど、その変な宣言は、そこから始まった果物の面白味についての白熱議論に半ばあきれつつ感嘆していたことと一緒に覚えている。
 リンゴは確かに、単純明快、ブドウのように食べにくくもなく、桃と違って長持ちし、柑橘ほどに味のヴァリエーションが鮮やかでない。面白味には欠ける果物と言われて反論しがたいところがある。でも、それならあのうっとうしいほどについてまわる象徴的な意味合いはどこからきているのだろう。単純明快にして完結した色と形か。
 田中相の漫画「千年万年りんごの子」を読んだのだがとてもよかった。雪の深い日に寺で拾われて育てられた主人公は、青森のりんご農家に婿入りして知らないうちに禁忌に触れる。画が綺麗で、ページの独特の間やかわいらしい方言が、村の人々の暮らしぶりやその中に垣間見える何かヒヤリと怖いものを、とても雄弁に伝えてくる。完結編は涙が止まらなかったし、読んだ夜に、久しぶりに夜中に目が覚めた時に自分まで見てはいけないものを見てしまったような怖い思いをした。おすすめです。
http://www.amazon.co.jp/%E5%8D%83%E5%B9%B4%E4%B8%87%E5%B9%B4%E3%82%8A%E3%82%93%E3%81%94%E3%81%AE%E5%AD%90-1-KCx-ITAN-%E7%94%B0%E4%B8%AD/dp/4063805786

2014/11/07

10月弁当

 はて、もう11月のはずなのだが。
10月は結果的にひと月のうち10日ちょっとくらいはお弁当を持参した。そもそもの始まりは、夏休みで実家やらいろいろなところでおいしいものを食べて、自分の食べたいものを食べることの重要さに目覚めたところに、『高杉さんちのお弁当』をちらっと読んで、お弁当を作ることを考えながら買い物をしたり夕食や朝食を作ったりといった持続性のある生活をしてみたくなったのだ。そして、以前100均で買って、あやまって電子レンジにかけてべこべこにしてしまったプラスティックの弁当箱の代わりに、中が黒い塗の弁当箱を用意して臨んだ。結果は、週平均2.5回ならお弁当道入門者としては上等じゃあないか。後半の諸々の締め切り前にもう少しだけ余裕があったら、記録は伸びたはずだ。11月もすでに一週間が過ぎたが、改めて挑戦しようと思う。以下は、10月ので、写真に撮ってた貴重な二作。

分葱入りの卵焼き、ジャガイモと人参のスープ煮(ということは夜にポトフを食べたあまり)、ウィンナー、ごはんには沖縄土産の「ごはん塩」。

ササミに塩レモンをまぶして小麦をはたいて焼いた奴、そのとなりで焼いた小松菜。ご飯はゴマ。包丁をきちんと使うべきね。