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2017/04/21

待つこと久し!!

 Game of ThronesのSeason 6をとうとうすべて観終わってしまった。
 正しきファンとしては、これからSeason 7が発表されるまでの間の無為を嘆くべきところなのだろうけれど、私は矢鱈と今晴れやかな気分である。観た人ならここまでで事情を察してくださると思うので続きを書くことに意味があるのかは不明ですが、ひとまずあからさまな話の筋には触れないものの、タイミング的にはネタバレになりかねないので以下、クリックで広がるようにしておきます。




 全体にS6は原作なしだからなのか、とても伏線が親切で(単に慣れてきただけなのかもしれない)、かつ、収束に向かってそれぞれの場所でのいさかいには決着がついていく。大団円を迎えるべく各地から人が結集し再会するのは、それはそれで終わりを予感させて悲しいものがありつつ、でも胸が高鳴る。さらに、今までのシーズンのなかで宙づりになったままだった、あまりに不条理で酷い出来事に対して、随分しっかりと報復が成就していく。生きにくい世界で辛酸を舐めてきた女たちがあちこちで、政治的にも、個人の資質や洞察の面でも圧倒的に力を延ばし、確かな反撃を始めている。それだけでなく、しばらくずっともうどうしようもなく嫌な奴で、顔が出てきただけで音量を下げたり少し早送りしたりしていたぐらいの悪党が、完璧に相応しい形で退場してくれたのがなにより嬉しい。
 …いや、本当にこれが一番かも。何しろ現実に戻って、ちょっとやそっと嫌なことがあっても、*** is DEAD!!!って思い浮かべるだけでなんか心が安定して明るい気分になるくらい(***はネタバレを避けるための伏字で、ドラマに登場するある虚構の人物を指します。ココだけ読んでぎょっとした人への注意書きとして)。S6E9は、最高の出来との誉れ高いようだが、人間が瓦礫のように飛び散り折り重なる凄惨な戦闘場面以上に、憎い奴にこれ以上ないぴったりな死が与えられたのが高評価の理由じゃないかな。Game of Thronesって、愛着が出てきた主要キャラを簡単に残虐に殺してしまうサディスティックなドラマという印象が強いけど、悪い奴、憎たらしいやつ、しょうもない奴が死ぬときには、喝采するしかない完璧な舞台を整え、ざまをみろと胸の奥がすっとするような殺し方をする。この点、歴史や現実よりもずっと親切で、ある意味「道徳的」な物語展開になっているといつも感心する。

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